病院から一歩踏み出す勇気:理学療法士が転職前に知っておきたい現実と成功のポイント
こんにちは。私は理学療法士として21年目になり、これまでに病院の転職を3回ほど経験してきました。現在は非常勤で訪問リハビリに従事しつつ、個人事業主として新たな活動を始めています。これまで病院という守られた環境の中で働いてきましたが、一人で社会に出てみると、どのような困難に直面するのか、何を考えなければならないのかを改めて実感しています。
この投稿では、転職を検討している理学療法士の方々に向けて、私自身の経験から考えてみてほしいポイントをお伝えしたいと思います。
目次
1. 何を求めて(避けるために)転職するのか
転職を考え始めたきっかけは何でしょうか?
例えば、スキルアップや収入の向上、人間関係の改善、新しい分野への挑戦、または家族との事情など、さまざまな理由があると思います。特に、現職の不満を解消するために転職を考えている方には、現在の職場の良い面も一度見つめ直してみてほしいのです。現在の職場で当たり前に感じていることが、別の職場では当たり前ではないかもしれません。残業代が取れる、有給が取りやすい、急な休みも対応しやすいといったことが当たり前の環境は、実は恵まれた環境である可能性もあります。
私は、非常勤と個人事業主として働くようになり、チームで進める機会が減り、組織のネームバリューが貴重だと感じるようになりました。転職を考える際には、今の環境が提供する利点も含めて慎重に見直してみましょう。
2. 収入の考え方
理学療法士として医療保険や介護保険の下で働く場合、収入は基本的に低水準にとどまると考えるべきでしょう。高収入を目指す場合、年間休日の減少や長時間労働、賞与の削減といった条件が発生することが多いです。私自身も非常勤と個人事業主の収入には厳しい現実を感じており、病気になれば収入が止まるという不安が常にあります。保険制度の中で働き続ける場合、高額収入を得ることは難しいため、安定と収入をどのように考えるかが重要です。
3. 社会情勢を知る
現在、理学療法士の資格取得者は年間1万人を超えており、供給が需要を上回る日が近づいています。2026年頃には理学療法士の需要と供給が逆転するとも言われており、転職市場が厳しさを増すことが予想されます。自分の市場価値を高めるために、現職で新たなスキルを磨くことや外部発信や活動を多くすることも検討する価値があると思います。
私は独立して初めて、自分の市場価値が社会においてどのように評価されるかを痛感しました。病院や施設内での評価と、社会での評価は大きく異なります。転職を考える際には、市場価値をどう高めていくか、現職でできることを最大限に活かす方法を考えてみてください。
4. 自分のキャリアを考える
私が最も伝えたいのは、自分のキャリアを主体的に形成することです。医療職の方々は資格取得を目指し、それを達成すると目の前の業務に集中しがちですが、キャリア形成には長期的な視野が必要です。例えば、以下の質問を自問してみるとよいでしょう。
- 何のために仕事をするのか?
- 仕事を引退する時にどう感じたいか?
- どのようなことで他者に覚えられたいか?
- 自分の仕事の目的は何か?
これらの問いを繰り返し考えることで、自分にとって本当に価値のあるキャリアパスが見えてくるはずです。転職はその目的に沿ったものであるべきで、今後は計画的なキャリア形成が不可欠となっていくでしょう。
まとめ
私は今、不安定な状況に自分を置く選択をしましたが、それは70歳までのキャリアと自分らしさを考え抜いた末の判断です。収入面での厳しさもありますが、自分の足で歩む感覚と充実感があるため、後悔はしていません。
転職を考えている皆さんも、一度立ち止まり、自分のキャリアを見つめ直してみませんか。良い選択ができるよう、じっくりと自分の将来を考える機会にしてください。
もし、キャリアについて相談したいことがあれば、どうぞお気軽にコメントでご連絡ください。無料でご相談にも対応しております。